Retro-Politan World
虫捕りおやぢがやってきた!


マンションのベランダからの風景

おやぢがこの川崎の片田舎に引っ越してきてからかれこれ10年が過ぎようとしていた。
その当時、まだ生まれたばかりだった倅もすでに小学生になり、こいつがまたおやぢの
遺伝子をそのまま引き継いだようなせがれなので、いつのまにかカブト虫やらクワガタ
やら、昆虫に興味をもつようになっていた。
何せ当のおやぢは、子供の頃はカブト虫キングと呼ばれてカブト虫やクワガタ虫を
捕まえさせたらクラスで1番の男だったのだ。
すでに数年前からその予感はあった。何故なら、数年前に偶然マンションの廊下に
迷い込んできたノコギリクワガタを飼育してみたり、知り合いに貰ったカブト虫の幼虫を
飼育したりは経験していたからだ。
ところが、今年はひょんな事からカブト虫捕りが始まってしまった。
最初、いつも家で取っている新聞屋が読者サービスとかでオス、メスのカブト虫を倅に
プレゼントしてくれた所から急激に過熱し始めてしまったと言う訳だ。

新聞屋に貰ったカブト虫のつがいを、ベランダの飼育ケースに入れて置いておいたら、
その日の夜中、別のカブト虫が飛んで来てケースにたかっていると言う事件が起きた。
倅はこのカブト虫はどこから来たのか?と言う疑問を持ったらしい。
それなら、どこから来たのか探しに行こうと言って、近所の森へ行ってみたのだ。

今年は例年になく暑い夏のせいか、カブト虫が梅雨明けと同時に一斉に発生したらしく
森のあちらこちらでカブト虫が捕まえられた。
倅は始めての本格的虫捕りに大興奮!、その上、友達を誘ってカブト虫を捕りに行って
かなりの収穫を得たもんだから夢中になったのだ。

勿論、カブト虫がどんな場所のどんな木に居るのかはおやぢが指導したのだ。
カブト虫の習性やライフサイクル、どうやって捕まえるかや森に居る危険な昆虫など。
おやぢの思い出話も交えて教え込んだ。
そうしたらどうだ、おやぢの虫捕り熱がぶり返して来てしまったのだ。

よい機会だから、ここでおやぢの虫捕りの思い出話を一くさり語っておこう。


最初の思い出