サキシマヒラタクワガタ
Dorcus platymelus sakishsmanus

採集年月日	2005/7/24
採集地		沖縄県石垣市川平地先で購入



2005/9/4
はっきり言って、ワシの飼育のポリシーからは逸脱してしまっている。
本当はこのクワガタを購入するべきではなかったと後悔しているが、息子が旅行の記念にと
せがむので買ってしまった。
このサキシマヒラタは、ヒラタの中でも古い時代に本島の同種から隔絶された為に独特の
進化をし本土のヒラタからは亜種とでも呼べるほど異なった性質を持つに至っている。
悪い事に、最初からペアで購入してしまったのですでに交尾が完了していると思われる。
飼育ケースは、中型プラ・ケースでマットを18〜20センチ入れ、朽木を中央に立てて埋めて
ある。
すでに朽木は激しく齧られて、メスはマットにもぐっている事が多い。場合に拠ってはすでに
産卵を開始してしまっているかも知れない。
非常に不本意である。
この種を繁殖させた所で、元の生息地には到底戻しに行く事は出来ない。
塁代はできるならこの代で終わりにしたいと思っているが...
幼虫が生まれてしまったら困るなぁ

2005/912
オスのサキシマの脚が1本取れてしまっていた。なんでだろう?
メスに喰いちぎられたのだろうか?
この状態で越冬できるのか不安である。


2005/9/15
何と今日見たらケースの中に幼虫らしき生き物が居た。かなり驚き!
朽木も調べてみたが、あちこちに齧った後が有り、ちょっと材を削ったら幼虫が出てきた。
もうすでにかなりの数の卵を産んでいるいるようだ。
幼虫はまだ初齢で、透明に近い。一体、何匹位産んでいるのだろう?
困ったなぁ〜。サキシマヒラタが増えても石垣島までは返しに行かれないぞ。
どうしよう、困ったなぁ。


2005/10/12
今日、幼虫の飼育ケースを調べたら幼虫が全滅してしまっていた。
一体何が原因だろう? マットか?温度か?
マットは奈良オオクワセンターのカロリーマットだった。
温度は、保温の発泡ケースに飼育ケースを入れていたが、18℃位だった。
石垣島で18℃と言うと、真冬に何日かある程度だろう。
昨日の天気予報で石垣島を見たら、30℃近くあるようだった。
やはり関東地方でサキシマヒラタを飼うには温室が必要なのだろうか?
幸い、親のペアはまだ元気なので、来年と言う希望も無いとは言えない。
まぁ、サキシマを殖やしてもしょうがないと言えばしょうがないが。
残念ながら、今年のブリードは失敗でした。

2005/11/09
サキシマの越冬用ケースを見ていたら、ケース底に幼虫が居た!
たった2匹だが、1齢になったばかりの小さな幼虫が丸まっていた。
サキシマをこのケースに入れたのが10/26だから、直後に産卵したとみえる。
先に生まれた幼虫を全滅させてしまったので、今度は大事に育てたい。
上手く行くかかなり不安!


2006/10
2005年に生まれた幼虫は、2006/6〜7月に3匹が成虫になった。
オスは親より若干大きい60ミリ程度、メスは40ミリ前後。
その後、WDのメスとF1のメスが又卵を2〜30個産んだが、幼虫4匹をのこして
近所のクワ友Jさんの家へ里子に出て行った。


2007/01/
2006年に生まれた幼虫は、一番大きいのが20g程度。
去年は冬の間、室内で20℃程度に加温していたが、今年は暖冬なので室温だけで飼育。
それでも平均18℃位ある。
多分、羽化は5月頃だろう。

2007/5

残った幼虫4匹は全てオスとして羽化した。
サイズは60〜70ミリだったが、4匹のうち1匹が羽化不全、2匹が休眠中に死亡して現在は1匹しか残っていない。
メスが1匹も生まれなかったので累代はこれで終了である。












2012年〜
何とか代を重ねて来たサキシマヒラタであるが、途中何度も今年で終わりかと危惧 されながらも2010年までは続けてきた。
しかし、2010年はオスしか生き残らず、ついに2011
年の春に絶滅した。
その凄い繁殖力や環境適応力は驚きの連続だった。