4月である。エイプリルフールである。 ワシは1年中バカだなぁ。 今日はワシの縄張りである河川敷を散歩してきた。もうすっかり春たけなわなったからだ。 見た目は冬と大して変わらないが、よく目を凝らしてみればヤナギには花が咲き、クルミの新芽は枝中一杯だ。 ヤナギにはもう樹液が出始めているものもある。ずいぶん気が速いのだ。 まぁ、まだ出ているだけで発酵していないので虫も集まっては来ない。もう暫くすると発酵してよい香りを発散させるのだろう。 去年のポイントに変化は無く、今年もまたクワガタを沢山見せてくれることだろう。 ところが、土手の近くでは去年から準備をやっていた工事がとうとう始まってしまった。 立ち枯れの朽木が何本もあった草原はユンボで整地され、立ち枯れは消えていた。 辛うじて1本だけ残った立ち枯れも風前の灯火だ。きっと、このままにしていたら工事で片付けられてしまうな。 この立ち枯れは、枝を握っただけでボロボロ崩れて中からクワガタの幼虫が転がり出て来た。 相当数のクワガタの幼虫が中に入っている事だろう。 まぁ、不人気普通種のコクワばかりだとは思うが。でも、処理されてしまったら1匹も生き残れないな。 何とかしたいところなので、明日にでも行って「仕方なし材割」でもしてこよう。 以前、やはりここで立ち枯れからクワガタの救出を行ったら「1本で50匹」の幼虫が出た。 今度の朽木は、この前のより大きいので下手をしたら100匹単位で出てしまうかも知れん。 幼虫の避難先を今のうちに考えておかなければ。 河川敷内には余り朽木がないので、別の場所へ移住させるしかないな。 まず、第一候補は家の前の多摩丘陵だな。 だが、ここはカラスが多いので折角羽化してもカラスの餌食になってしまうかも知れん。 第二候補は、多摩川の対岸の公園。しかし、ここはクヌギが数本あるだけだな。 仕方がなければ我が家で羽化するまで面倒を見るか。 でもなぁ、コクワ100匹はイヤだなぁ。 大きい衣装ケースでまとめて入れておくか。コクワは余程の環境でなければ羽化するからな。 フタは開けっ放しで、羽化して休眠が開けたら勝手に逃げていくだろう。 別にコクワなど飼うつもりは毛頭無いからな。 一時的に避難させるだけだ。