数ヶ月ぶりに河川敷を歩いてきた。
あれほど繁茂していた夏草は枯れ果て、青々していた草や葉は全て落ちてしまった。
何か、生き物の気配が全く失われた別の場所のようだ。

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今回、この河川敷を訪れた目的は「見落としていた発生木を探すため」である。
去年の秋、ここへ来たのは10月だからまだ下草がかなり繁茂していた。今回は12月だから前回よりは下草が少なく、朽木や立ち枯れが探し易い。

しかしながら、夏の間深く生い茂った夏草の下に隠れた朽木を探すのは容易でない。また、立ち枯れの朽木もツタや葛に絡まれて全く所在が判らない。

でも、よく観察しているとそれらは「特徴の有る」形状になっている事が見えてくる。
例えば「立ち枯れ」は下の画像のように「こん盛と盛り上がった枯れ草」の形状だったりする事がわかる。

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逆に、このように目に付かない形状になっている事で「繁殖場所の材割り」から逃れているのかも知れない。
何故なら、目に付きやすい場所の立ち枯れなどは、もうすでに誰かの材割りでかなり被害を受けている。

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今回の調査で、新たな発生木を何本か発見した。
また、今年の夏は一度も行かなかったヤナギの大木も見付けた。
ただ、不思議なのは「何で、こんな大きな木に気が付かなかったのか?」と言うことだ。
どうやら、夏の間は「背の高い夏草」で覆われて、一段低い場所に生えている木が埋もれたようになって見えなかったかららしい。
こうして、この場所のクワガタは乱獲から逃れて細々と繁殖を続けているのだろう。

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来年も沢山のクワガタと会えると嬉しいな。


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