以前に比べて涼しい日が多くなった今日この頃である。
9月に入ってからは毎日河川敷へ行くのを止めて、1週間に1〜2度にしている。

8月の終わり頃からノコは大分数が減ったので、9月にはもう終わりかと思っていた。
ところが、9月ももう半ばに差し掛かろうと言うのに、今だにボツボツとノコが観察されている。
6月の半ばからだから、もう3ヶ月もだ。
どうやら、この河川敷では7月前半と8月の終わり頃にノコのピークがあるらしい。

どうしてそのようなメカニズムになっているのか判らないが、6〜7月の割と大型のノコと8月下旬の小型のノコの2種類が居るように思える。
ワシの想像では、6月に出てくるノコは「前年の夏〜秋に羽化して、一冬休眠した固体」で、8月下旬の固体は「春に羽化した固体」ではあるまいか?
大型の固体は、2年1化一越で小型は1年1化ではあるまいか?
去年の暮れに河川敷で採集した幼虫の中で、今頃羽化しているノコ(メス)が居る。
これはこのまま、休眠〜越冬であろう。

我が家で飼育している2月に伊豆で採集して来たノコは、今だに幼虫である。これはきっと来年の春に羽化するのであろう。
そうすると、8月頃から活動するのであろうか?

兎に角、昆虫は同じ種類でも、いろいろな生活パターンが有る。これも、多分種を全滅から守るシステムなのだろう。
自然界では想像を超えるほど過酷な状況が有史以前から何度もあった。
これらの昆虫は、その時の悲惨な記憶を遺伝子に刻み込んで来たのだろう。
だから、きっとこの河川敷のクワガタ達はまかり間違っても絶える事はないと確信している。
たとえ人間が滅ぶ事があったとしても。