おやぢのMacはジャンクな香り
おやぢはMac使いだったのか?



散々探し回ったあげく、とあるジャンクPCショップでPowerPC-603e 100MHz、メモリー32Mバイト、ハードディスク650Mバイトと言う機種を探し出した。(何と価格\4800円)
Pafomer6220 それが新しく我が家にやって来たMacの名前だ。



元々は、PowerPC以前のLC630と言う機種の筐体にPowerPCを乗せた普及型のMacなのだが、その大きさが小さくて丁度良いとおやぢは思った。
しかし、よく考えたら家にはMacで使えるディスプレイが一個もなかった。(これはウソ、以前、会社の廃棄物のMacを数台貰って来ていて、その中にはMachintosh LCと言うデスクトップPCのディスプレイもあった。最初はこれを使おうと思ったが、11インチで小さ過ぎてその上ピントがぼけていて使えなかった。)
本体価格4800円のMacに高いディスプレイを付けるのも考え物なので、これまたなるたけ安いディスプレイを探して、新品で9800円と言うディスプレイを探し出して買う事にした。
しかし、このままではネットワークはおろか、インターネットにもつながらんぞと思ったおやぢはネットワーク・カードも中古(ジャンク?)で探し出してきた。
最初は新品のを買おうと思っていたが、余りの高さにびっくりして(DOS/V用なら1000円もしないのに、Mac用だと最低1万円はする)ジャンクになったのだ。
その店を、よく見るとMacOSも安く売っている。他所の店では漢字Talk7.5など定価より高い値段で売っていたりするのにこの店では2000円で売っていたのでつい掴んでしまう。
帰り道、「そうだ、メモリーも増設せねば」と思い付き、秋葉原でも飛び切り怪しいジャンク屋さんで64Mで2000円などと言うシム・メモリーを買ってしまい「大丈夫かなぁ?これ」と心配しながら帰路についた。


家に帰って早速セットアップして電源を入れたが、Wellcomeメッセージしか出ない。
「うわー、やばい、どうしよう?またおこられるぅ〜」
ジャンクのMacにはOSがインストールされていなかったのだ。そこで、さっき買ってきた漢字Talk7.5のCD-ROMを入れて、ブートしようと思ったら、ジャンクのCD-ROMにはブートのシステムが入っていなかった。
「ひや〜、困ったぞー。そうだ、M君にシステムを借りよう」
慌てて友人M君に電話をして漢字Talk7.5の本物のシステムを借りてくる。
どうにかこうにかOSをインストールし終えて、ちゃんと動くようになって一安心。だが、最大の難所はこれからなのだ。
今まで使っていた、シーケンス・ソフトが使えるかどうか、もしも、動かないなどと言うことになったら、それこそひどい目に合わされる。
祈るような気持ちでパフォーマーをインストールする。
FDは2枚で終わりだが、MIDIのドライバーとパッチベイをインストールしなければならない。
ドライバーがOSのバージョンと合っていてくれないとアウトだ。
アイコンをダブルクリックすると、「このインストーラーの使用回数は規定の回数を超えています、オリジナルのディスクを入れて下さい」などとメッセージが出てFDを入れないと起動しなくなっていた。
「あっちゃ〜、なんちゅーことかね?」
でも、FDを入れたら何とか起動したので、MIDIの音源をつないでMIDIデータを再生して見た。
取り合えずシーケンスは動いているが音楽が鳴らない。
おやぢは頭を捻った。ドライバーもちゃんとシステム・フォルダーに入っているし、機能拡張にパッチベイも入れたし、どこが悪いのか見当がつかない。
それから3日間悪戦苦闘した結果、MIDI音源がおかしい事にやっと気づいた。
他の音源を繋いだらちゃんと音は出ていたのだ。
げっそりとやつれ果てたおやぢは、最後の気力を振り絞って、Mac用Officeとか、以前から使っていたソフトを再インストールして環境を元に戻した。
最後に、LC520のデータを外付けのハードディスクにバックアップした物をPaformer6220に戻して出来上がり!
こうして出来上がったMacはいかにもジャンクの薫りがぷんぷん漂う代物になっていたのだった。