地雷2発目 炸裂!

ハードディスクを引きずり出したおやぢはそれをCPUとメモリーと
CD−ROMとグラフィックカードだけ取り付けたマザーに繋いで
Windows95をインストールし始めた。
さすが、Celeron 300MHzは速い速いって、そりゃ、486SLと比べりゃ
の話でしょ!
コピーはあっさりと済んで、再起動が掛かった刹那、おやぢはやにわに
マザーの電源を引き抜くとハードディスクを毟り取った。
かっかっか、ざま〜見ろ。これで一丁上がりなんだよ〜ぅ。
なんか言いながらハードディスクを元のノートPCに戻し始めた。
が、しかし、組み立て方がわからなくなった!。
おいおい、これはどこに付くのじゃったかの〜ぉ??
などと心細いことをぶつぶつ言いながら悪戦苦闘数時間。
やっと元の形に戻っては見たが何故か部品やらスクリューやらが
余っている。
変だなぁ?まぁいっか〜。と、実に御気楽である。
電源を入れるが微動だにしない。当然である。
ありゃ〜?おかしいぞぅ。なして動かへんのや?
よく見りゃ、電源部に使うパーツが余っている。動くわけがない。
そうかそうか、これね。そうそう。
もう一度やり直しである。またバラして組み直し。悪戦苦闘は続く。
昼から始めて、今はもう深夜である。まだ再起動さえしない。
おやぢの額にも疲労の色が隠せない。
どうやら、再度組み立てが終わったようだ。
今度こそは動けよ〜
おやぢは祈った。
ピポと言う音と共にノートPCは息を吹き返した。
そしてインストール作業の続きをやり始めた。
健気やなぁ〜、こいつもくもくと働きよる。
インストールはプラグアンドプレイの検出を済ませ、2度目の再起動が
掛かった所まで進んだ。
此処まで来ればもう安心、もう恐らくWindowsはノートPCの
マザーボード・リソースやら、チップセット・ドライバーを認識して
いる事だろう。
やがて起動したノートPCにはようこそWindowsへの文字が写っていた。
ほひょ〜、良かった上手く行ったぞ。
しかし、その画面は16色で640x480しか表示していない。
んん〜、ディスプレイのドライバーが入っていないぞ!小癪な奴め!
よく調べてみると、この頃のIBMのディスプレイチップはなんとあの
ハードディスクで有名なウエスタンデジタル社製なのだ。
さすがにもう今となっては純正のドライバーを手に入れる事は出来ない。
しかし、そこは良くしたもので、IBMのウエッブサイトへ行けば、それ用の
ドライバーアップデートがアーカイブされている。
ようやくそれを見付け出すとおやぢは小躍りして喜んだ。
そろそろ夜も明けようと言う頃、ノートPCは256色で800x600の
元の姿に戻っていた。
で、おやぢはと言うと、もうすでに3回ほど自爆して息も絶え絶えの有様だった。
もう、止めよう。こんな事やってたら身が持たん。
とか言いながら、誰かが妙な物を持ってくるとすぐに自分から手を出して
結局地雷原に裸足で飛び込んで行く事になるのである。


第1話 完